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STANDARD CLASSICS |
Stradivari の音源にある アントン・ナヌート さんの演奏のいくつかがポニー・キャニオンの国内盤CDシリーズ STANDARD CLASSICS として売られていました(税込 1,800円、税抜 1,748円)。 1989年11月21日発売として10枚、同12月15日発売として10枚の計20枚のリストをここに紹介します。 ナヌート・ファンの方の参考になれば幸いです。 なお僕はこの中より中古CDとして3枚のみ捕獲しています。 国内プレスで、(p)1989 Michele Audio Corp と書かれているのは正規 Stradivari と同じです。 演奏内容もとてもしっかりしたものです。 数は非常に少ないと思いますが、中古CD屋さんを探索されるときの注目点として探してみてはいかがでしょう。
なお表記はできるだけカタログの表記を用いました
1989年11月21日発売 | ||
番号 | 曲目 | 演奏者 |
PCCL-00018 | ビゼー: 歌劇「カルメン」組曲第1番、第2番 歌劇「アルルの女」組曲第1番、第2番 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00019 | モーツァルト: レクイエム ニ短調 K.626 |
アテアナ・パヴローヴァ(S),
ゼナ・ポロヴェコヴァ(MS), アントリイ・ヴォラパイエフ(T),
ゲンナジー・ベッズベンコフ(B),
レニングラード合唱団 ウラディスラフ・チェルヌシェンコ指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00020 | ベルリオーズ: 幻想交響曲 作品14 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00021 | ベートーヴェン: 交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00022 | ヘンデル: 組曲「水上の音楽」より オルガン協奏曲ヘ長調作品4-4 |
スミリーカ・イサコヴィッツ(org) アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00023 | ドヴォルザーク: 交響曲第8番ト長調作品88「イギリス」 R.シュトラウス 歌劇「バラの騎士より」組曲 作品59 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00024 | チャイコフスキー名曲集: イタリア奇想曲 作品45 (*) スラブ行進曲 作品31 他 |
アントン・ナヌット指揮(*) マルコ・ミュニッヒ指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00025 | 名序曲集 Vol.1: スッペ/喜歌劇「軽騎兵」序曲 ドヴォルザーク/「謝肉祭」序曲作品92 ベルリオーズ/「ローマの謝肉祭」序曲作品9 ベートーヴェン/「エグモント」序曲 作品84 |
アントン・ナヌット指揮 マルコ・ミュニッヒ指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00026 | 名序曲集 Vol.2: モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲K.620 ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲 モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲K.492 ベートーヴェン/歌劇「フィデリオ」序曲作品72 |
アントン・ナヌット指揮 マルコ・ミュニッヒ指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00027 | ベートーヴェン: 「エグモント」序曲 作品84 ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73「皇帝」 |
ドゥブラフカ・トムシック(p) アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
1989年12月15日発売 | ||
番号 | 曲目 | 演奏者 |
PCCL-00028 | メンデルスゾーン: 交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」 ビゼー: 交響曲ハ長調 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00029 | オルガン名曲集 | クレメンス・シュノール(org) |
PCCL-00030 | ドヴォルサーク: 交響曲第9番ホ短調「新世界より」 |
ミラン・ホルバート指揮 スローヴェン・フィルハーモニック管弦楽団 |
PCCL-00031 | ショパン: ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11 (*) モーツァルト: ピアノ協奏曲第26番ニ長調「戴冠式」 |
ドゥブラフカ・トムシック(p) マルコ・ミュニッヒ指揮 (*) アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00032 | モーツァルト: クラリネット協奏曲イ長調K.622 ファゴット協奏曲変ロ長調K.191 |
ピエトロ・カバリエ(cl),
ホセ・バニック(fg) アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00033 | チャイコフスキー: 三大バレエ組曲集 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00034 | 名交響詩集: シベリウス/交響詩「フィンランディア」 ボロディン/交響詩「中央アジアの草原」にて スメタナ/交響詩「わが祖国」より「モルダウ」 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00035 | バーバー: 交響曲第1番ホ短調作品9 ガーシュウィン: 「パリのアメリカ人」他 |
ロイ・ホガース(p) アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00036 | ハイドン: 交響曲第44番ホ短調「悲しみ」 交響曲第45番嬰ヘ短調「告別」 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
PCCL-00037 | チャイコフスキー: 交響曲第4番ヘ短調作品36 ボロディン: 交響曲第2番ロ短調 |
アントン・ナヌット指揮 ユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団 |
この PCCL-00021 の解説には、都留文科大学教授・桐朋学園大学講師の岡本秩典(つねのり)氏によるユーゴスラヴィア国立リューブリアナ交響楽団のたぶん日本で一番詳しいと思われる紹介記事が2段組1ページにわたって掲載されています。 概要を以下に抜き出します。
1701年 この交響楽団の前身となるアカデミア・フィルハーモニコルムという音楽協会が設立
オラトリオや管弦楽作品を数多く演奏する1794年 フィルハーモニッシェ・ゲゼルシャフト設立
ウィーンで活躍していた多くの作曲家の作品を演奏する1816年 19歳のシューベルトがフィルハーモニック協会の音楽院教師ポストに応募するも落選 1819年 ベートーヴェンがフィルハーモニック協会の名誉会員になる 1901年 バツラフ・ターリッヒによりスロベンスカ・フィルハーモニヤ設立
フィルハーモニック協会と並行して音楽活動を行う(1912年まで)1935年 リューブリアナ・フィルハーモニック・オーケストラ誕生 1941年 同オーケストラ解散 1947年 再結成されて現在に至る 補足として、輸入盤VOX ALLEGRETTOにある同コンビのショスタコーヴィッチの交響曲第7番(ADC8197)の英文解説によると、同オケは 1955年 に「reorganized under the Yugoslavian Radio」と書かれています。
なお、PCCL-00021 の岡本秩典氏による解説において、同オーケストラの音楽性については次ぎのように書かれています(以下、引用)。
「この交響楽団の響きはオーストリアの交響楽団の響きをもっています。 大変に柔和で19世紀の静かな欧州の貴族社会にとけ込んだ、優雅で気品のある落着きを現代に伝えてくれる数少ない交響楽団の一つなのです」
この文章を読んで、まさにそのとおりと、膝を打っているナヌートさんとリュブリャナのオケによる音楽のファンもいるのではないでしょうか。
なお、現在このオケはスロヴェニア放送交響楽団と改称されているようです。 ホームページはスロヴェニア語ですが→ココにあります(2003.9.3 追記)