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コレギウム・アウレウムの「奥様女中」 |
オペラ嫌いな僕のお薦め(戻る)
キィーキィー唸る声楽は苦手だし(子供が耳を覆ってしまうのって正しいと思いますよ)、それにオペラはストーリが薄いのに長くて退屈って思ってます。 ま、それでも時々自分のレパートリーを増やすためにオペラにチャレンジすることもあるんですが、大抵あえなく敗退ですね。 今でも正直得意ではありません。 ま、音楽は苦行ではないのだから、好きなものを好きなように聴いていれば良いのだと思ってます。
逆にキィーキィー唸らなくって、ストーリーが簡潔でしかも美しい音楽に満たされている適度な長さの音楽は受容範囲ってことです。 こういった点で、コレギウム・アウレウムによるペルゴレージの「奥様女中」はまさにうってつけの音楽ですね。 レコードには歌劇と書かれていますが、幕間の喜劇ですから、喜歌劇だと思いますけれど。 とにかくこのレコード、帯広の学生時代にチャレンジしてみたんですが、これが大正解で、もう何度繰り返して聴いたことか解りません。 とにかく聴いていて楽しいレコードです。
ところでペルゴレージって26歳で亡くなっていますよね。 当時はバロック音楽ブームだったのですが、その中でもペルゴレージの曲は多くはなかったのですが、耳にする曲はたいてい軽快で優雅な曲調が魅力的でした。 そんなことがこのレコードを手にしたきっかけにはなっています。 とにかく機知に飛んだ若者らしい音楽を耳にするとけっこうシアワセな気分になりますよね。
さて、このレコードですが、まず何より深くて美しい残響が素晴らしいですね。
いつものフッガー城糸杉の間なんですが、主人(ウベント)役のニムスゲルンのバスがより甘く響き、これに女中(セルピーナ)役のボニファッチョがコミカルな言いまわしもよく決まったリリカルなソプラノも素適に響きます。 刺激的な声はありません。 またストーリも実質二人のやり取りなので分かりやすくて初心者な僕にもうってつけです。 迷子になることがありませんから(レコードで聴いているとよく迷子になるんですけど)とにかく安心して聴き進んでいけます(笑)。 とにかくこの二人のレチタティーボのやり取りの息がよくあっているし、それぞれのアリア・二重唱もまた素晴らしいものです。 オペラ嫌いな人にもお薦めです。